Thursday, October 11, 2007

三洋「携帯」売却 メーカー 再編に活路

過当競争 採算確保難しく
 三洋電機が携帯電話事業を手放し、京セラが買収する方向で基本合意したのは、再建のスピードアップを迫られている三洋と、事業の強化を目指す京セラの思惑が一致したためだ。過当競争などで採算確保が難しく、再編に活路を求めざるを得ない端末メーカーの厳しい事情も背景にある。

◆三洋の事情
三洋電機(左の2台)と京セラ(右の2台)製の端末。京セラが三洋の事業を買収すると、国内シェアで2位グループとなる(11日、大阪・梅田のヨドバシカメラで)=工藤菜穂撮影 「もっと早く売っていれば2000億円の価値があった」。売却先にめどがついたのに三洋グループ内にはそんな不満がくすぶる。売却額の交渉は今後、本格化するが、「1000億円に届かない」(関係者)との見方が有力で、三洋にとって厳しい交渉が予想される。

 三洋の電話機事業の売上高は3402億円(2007年3月期)。04年度に100億円超の営業利益を計上し、稼ぎ頭の一つだった。だが06年度は営業赤字に転落。事業の切り売りを迫られている事情も反映し、三洋の言い分がどこまで通るかははっきりしない。

ナビ男

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